千丈渓24景が判明したので、以下にリストアップします。
なお、現状不明のものが複数あり、観光名所としては弱かったため、淘汰されてしまったものと思われます。名称が若干変わっているものもあります。
昔は上流側が渓の入口だったようで、上流側から番号がついています。表記は現代に倣いました。
- 玉の井(甌穴)⋯一の滝から200mほど上流にあるようです。渓谷の平らな右岸にあり、その形状が完全なことからその名がついたようです。直径・深さが各々約50cm。
- 一の滝⋯滝壺は佛淵で東西約30m、南北約20m。途中に約1mの甌穴があり、その傍の滝壺を鎧淵と呼び、毛利・尼子の合戦の際に落ち武者が鎧を捨てたという伝説があります。
- 千枚畳⋯一の滝下流に緩やかな滝が散在しており、その辺りの事のようです。
- 一ッ飛⋯0.7mの幅の流れで、ヒトマタギと同類の地名。近年の災害で消失していなければ現存するようです。
- 白藤瀑⋯現在の白藤滝。
- 江葉滝⋯現在の紅葉滝。
- 箱淵
- 鴛(おし)の淵⋯現在のおしどり淵。箱淵の下流に続いてある。冬に鴛鴦が集まった事がその名の由来。
- 松の岡⋯現在の松ヶ丘。大きな甌穴がある。背面の南東に日城(ひのき)山、北西に毒老山とそれに連なる黒岩山などがあり、松が多く見られた事が由来。
- 大淵⋯高さ25mの滝がある
- 長瀞⋯現在のなが淵。途中の岩石の流入は明治5年(1872年)の石見大地震の跡でしたが、現在はもう残っていないかもしれません。
- 黒岩山⋯千丈渓の北西側の江津市側にある山。もしかするとこの山かもしれません。
- 日城(ひのき)山⋯現在の邑南町にある山(別名、日野城山)。
- 大紋岩⋯渓谷に落下した大岩で流れに接した一隅に三日月状の甌穴あり。
- 千畳(千丈)敷⋯断魚渓のものに似ているが、こちらのほうが男性的。
- 毒老山⋯日城(ひのき)山と渓を挟んで睥睨しており、黒岩山と連なる江津市にある山。位置的には千畳敷や相生滝に近い。現在のスゲシロ?
- 相生滝⋯石英粗面岩の大岩の上を左右に雌雄の滝が流れている。
- 猿渡⋯岩石の崩落が多く、通路を作れなかったため、崖から見下ろす所があったとのこと。現在の峡門の付近と思われます。
- 魚切り⋯2段の滝。
- 蜘蛛淵⋯地震の際、蜘蛛が人を助けた伝説がある。現在は不明。埋もれてしまったかも。
- 大タブ⋯別名いぬぐすで、根本に地蔵が祀られている。特に珍しくも大きな木でもないので、歴史に埋もれてしまった様子。
- 三三滝⋯滝の落ちる音がシャンシャンと聞こえたことがその名の由来。
- 黄金井手⋯瀑布跡で明治以前に砂鉄を取り、多々羅炉があった。現状不明。
- 大檜⋯昔、炭焼きの守り神の祠があった。千丈渓探訪の入口の目印とされた。特に大きな木ではないので、歴史に埋もれてしまった様子。

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