吾妻(あがつま)峡の白糸の滝です。
吾妻八景の一つで、関東の耶馬渓とも呼ばれる紅葉の名所でしたが、八ッ場ダムの完成に伴い、水没しました。
3段の滝とされていますが、滝見橋から見えた下段が岩に当たっている部分の上下で2段としていたようです。この滝は光琳の滝の下流にあります。
撮影は1993年11月です。
※他の吾妻八景については観音山の不動滝を参照下さい。
滝の下段部です。
写真左側はレンズの汚れではなく、吾妻川の川面です。
吾妻川は元々強酸性の川の死の川として知られ、その酸性は支流の湯川等への白根山からの火山性噴出物の流入に因ります。1964年以降、その対策として支流で中和工場が稼働開始し、それに伴って酸による腐食の被害が軽減されたため、八ッ場ダム等の開発が進められた経緯があります。
自然による被害の軽減が、結果として吾妻峡の水没となってしまったのは何とも皮肉な話です。若山牧水の吾妻峡を永遠に残してほしいという願いは叶いませんでした。
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